いきなり酷なことをお伝えしますが、借金を借金で返すとさらに返済が増えます。たとえば、3万円返済しなければならないのに手元に1万円しかなく、他社から2万円借り入れて返済したとしましょう。
来月の返済は「もともとの3万円＋新しく借りた2万円のいくらか」になります。返済が間に合わず他社から借りればさらに借金は膨らみ、返済額の増加に生活は大きく圧迫されるでしょう。
ここまでくると、もはや借金地獄ですね。そんな借金地獄に陥りたくない人は、本記事を最後まで読んでみてください。借金を借金で返す危険性や返済方法など、網羅的に解説していきます。
適当に借金を返していると、完済には時間がかかります。冒頭でもお伝えしましたが、借金を借金で返していたらいつまで経っても返済が終わりません。
なんとか効率よく返済したい、完済したいと思いますよね？
そこで効率よく完済する3つの方法を紹介します。いま返済に苦しんでいる人もこの方法を試せば、借金地獄から解放されるかもしれません。
まずは、借金の全体像を把握して返済計画を立てましょう。これは、借金を完済するための第一歩といっても過言ではありません。
なんとなく返済を続けていても効率よく借金を減らすことはできません。結果として借金を借金で返すことに。
効率よく借金を返済することで利息の節約にもつながります。借金の全体像を把握する時は、以下の点をチェックしてください。
全体像を把握すれば、今後の返済計画も詳細に立てられます。また、返済計画を立てるときは無理のないプランを練りましょう。
借金を効率よく完済したいなら、高金利の企業を優先的に返済することを心がけてください。なぜなら、高金利であればあるほど、返済総額が大きくなるからです。
たとえば、30万円を年利10％で借りた時は1年で利息3万円ですが、年利20％だと6万円になります。実に2倍もの差があることがわかりますよね。しかもこれはたった1年の話。返済期間が長くなればその分利息も増えることに。
このように、金利が高いと借金が増えやすく返済の負担が大きくなります。効率よく完済を目指したいなら金利の高い企業を優先的に返済していきましょう。
弁護士や司法書士を通して債務整理するのも一つの手です。債務整理を行うと、返済の負担が減り、早期完済を期待できます。
任意整理は、大きく4種類に分かれています。
| 種類 | 説明 |
| 任意整理 | 貸金業者と将来の利息カットや無理のない返済に切り替えるための交渉をする |
| 特定調停 | 簡易裁判所の仲裁で、返済額を決定する |
| 個人再生 | 借金を5分の1に減らし、原則3年で返済するように調整する |
| 自己破産 | 裁判所がすべての借金を帳消しにしてくれる |
どの方法が最適かはその人の状況によって異なるので、任意整理を検討しているなら一度弁護士や司法書士に相談してみるとよいでしょう。
債務整理をすると数年間新規の借入ができなくなったり、クレジットカードの審査に通りにくくなったりします。しかし、借金を借金で返すことを繰り返していれば5年後も10年後も返済が終わらず、苦しみ続けているかもしれません。
では、なぜ借金を借金で返すと生活が苦しくなるかご存じですか？
理由は大きく3つあります。理由を知っていれば、借金を借金で返すという発想もなくなるかもしれません。
なんとか返済を進めようとしているだけなのに、生活が苦しくなるのは嫌ですよね。自分の首を絞めたくなければ、チェックは必須です。
借金を借金で返すと各社消費者金融の利息が重くのしかかり、生活が苦しくなります。たとえば、1社へ返済するために2社以上から借り入れすると、通常よりもやや金利が上がる傾向があります。
さらに、何社からも借りている人は返済ができなくなるリスクが高いと判断され、金利が高く設定されることも。借金を借金で返していると高い金利で借り入れることになり、結果、各社消費者金融の利息が重くのしかかります。
借金を借金で返していると毎月の返済額が増えていくとお伝えしましたが、その結果元金の返済まで追いつかない可能性があります。
借金を完済したいなら、元金をすべて返し終える必要があります。借金が膨らんで利息しか支払えないといった状況になれば、半永久的に借金を返済し続けることになるでしょう。
借金の返済が続けば、生活が圧迫されて苦しくなるのは目に見えています。元金の返済まで追いつかず、一生借金を返し続けることを想像してみてください。借金を借金で返してはいけないことがわかるのではないでしょうか。
借金を借金で返していると、自分の借金がいくらかわからなくなることが多いです。
たとえば、最初に借り入れた金額はA社100万円、B社50万円、C社30万円とわかりやすいですが、利息まで含めた借金の総額がいくらになるかは簡単には計算できません。
自分の借金がいくらかわからなくなれば、元金が減っているのかもわからなくなるでしょう。先ほどもお伝えしたとおり、利息しか支払えていなければ借金は一向に減りません。
借金を借金で返していると、気づいたら返済総額が膨れ上がっていて返済負担が増加し、いつの間にか生活が苦しくなっているかもしれませんね。
借金を借金で返す時にどうしても消費者金融から借りられず、闇金を利用する人がいます。断言しておきますが、闇金から借りて借金を返済するのは最も危険です。
とにかく返すほうが大事と思う人もいるかもしれませんが、闇金からの借り入れは官公庁も注意喚起するほどヤバい行為です。
ヤミ金からは借りちゃだめ!
ヤミ金融業者は、ダイレクトメールや電話でやさしく勧誘してきますが、一旦借りる と法外な利息を請求し、脅迫的な取立てを行う悪質な無登録業者です。
勧誘を受けたり、借りてしまった場合でも警察署、交番、駐在所又は、警察安全相談へご相談ください。
では、なぜ闇金はそれほどまでに危険視されているのでしょうか？
闇金が危険な理由は、以下のとおりです。
日本は、利息制限法でお金を貸し出す時の金利の上限が年15〜20％までと決められています。しかし、闇金は違法業者なので法律なんて守りません。10日で10〜50％、年利換算で365〜1,000％超えが当たり前です。
想像しにくいと思うので簡単に説明すると、10万円借りた時年利20％なら利息は1年で2万円、10日で10％なら1ヶ月で3万円以上の利息が発生します。
異常な金利の高さであることがわかるのではないでしょうか。
金融庁も法外な利息は違法であると言及しており、注意が必要です。
例えば、「10日で３割、５割の利息」、「３万円借りて７日後に１万円の利息」といった利息は、出資法の上限金利を超える違法な金利です。
そして、そんな法外な利息により負担が大きくなって、返済が少しでも遅れると以下のような激しい取り立てを受けます。
違法行為ですが、闇金には関係ありません。闇金からお金を借りたら、激しい取り立てが毎日のように行われることを覚悟したほうがよいでしょう。
また、闇金は反社会的勢力とつながっていることも多く、返済できないなら言うことをきけと脅されて犯罪行為に加担させられるケースもあります。
たとえば、振り込め詐欺、違法薬物の運搬などです。もし命令どおりに実行してしまえば、あなた自身も罪に問われるかもしれません。
闇金問題は現実に起きています。
たとえば、SNSを使って法外な金利で金を貸し付けたとして、福岡県警が16人を出資法違反で一斉に逮捕しています。
ＳＮＳを使って法外な金利で金を貸し付けたとして、福岡県警などが同県内に拠点を置くグループのメンバー１６人を出資法違反（超高金利）容疑で一斉に逮捕したことが捜査関係者への取材でわかった。
背後には暴力団が関与している可能性も。
ほかにも、資金融資を呼びかける広告を無登録で交流サイトに投稿し、貸金業法違反で逮捕されたケースもあります。
資金融資を呼びかける広告を無登録で交流サイト（SNS）に投稿したとして、埼玉県警飯能署は18日、貸金業法違反（無登録営業）の疑いで同県日高市野々宮、狭山消防署広瀬分署の消防副士長、梶原秀太容疑者（29）を逮捕した。
この逮捕された人は、闇金業者の指示で広告を出してターゲットを集めていたようです。
50人が融資を希望したとの記載もあり、一瞬で多くの人が騙されていることがわかります。
「闇金 逮捕」などと調べるとすぐにニュースが見つかるので、本当にあるの？と思った人は一度調べてみるといいかもしれませんね。
闇金は意外と身近なところに潜んでいることを覚えておいたほうがよいでしょう。
たとえば、多重債務に悩んでいる人が、低金利、即日融資など好条件が記載されたダイレクトメールから申し込んだ結果、厳しい取り立てにあったという事例があります。
しっかりした会社のように連絡がきて、さらにその条件がよかったら申し込んでしまう気持ちもわかります。しかし、それは借金地獄の始まりといえるかもしれません。
具体的には、以下のようなチラシに注意が必要です。
ほかにも、返済できないと回答したら1万5,000円しか借りていないのに、親宛に30万円の請求、さらに職場に金を返せといった嫌がらせのFAXが何十枚も届いたという事例も。
ダイレクトメールやホームページの内容だけで判断せず、電話番号や住所、貸金業の登録などを自分でも調べましょう。
昔法律事務所で働いていた時に、条件の良さにひかれて闇金を利用してしまい、その後取り立てや嫌がらせにあって困っていると相談にきた人がいました。どれだけ条件が良くても、闇金から借り入れてはいけません。借金が減るどころか大きく増える、さらには取り立てや嫌がらせで周囲の人も離れていくという悪循環を招きます。
「闇金が危険なのはわかったけど、もう借りてしまっている…」という人は、弁護士や司法書士への相談を検討してください。
弁護士や司法書士などの専門家に相談すると、闇金からの激しい取り立てや嫌がらせを止められるなどトラブルがスムーズに解決します。
弁護士や司法書士を探すときは、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
ポイントを押さえて探せば、あなたにピッタリな弁護士や司法書士が見つかりますよ！
どこにすればいいのか迷う人は、当サイトで紹介している専門家から選ぶことをおすすめします。
いずれも闇金問題に強い専門家であり、早期解決を期待できます。
このような淡い期待を持って借金返済に困っていることをSNSで発信する人がいますが、違法業者から目をつけられるきっかけになるため危険です。
残念ですが、SNSで発信していくら注目を集めても、借金の返済を他人が善意で助けてくれることはほとんどありません。
借金を借金で返していることをつぶやく意図は人それぞれでしょう。
ただ、理由がどうであれ、借金を借金で返していることをつぶやくメリットはありません。
たとえば、以下のようにつぶやくと多数のホワイト案件の案内がきます。
ホワイト案件は、SNSやインターネット上で表向きはリスクの少ない融資や求人などを指しています。
一見、合法かつ簡単に融資を受けられるように見えるので飛びつきたくなりますが、危険です。
裏に闇金が潜んでいるのはほぼ確実なので、その後トラブルに発展するのは間違いないでしょう。
借金返済に困っていることをSNSで発信すると、違法業者が寄ってきます。たとえば、X（旧：Twitter）には個人間融資を装った違法業者が数多くいるので、すぐに連絡がくるでしょう。
たしかに、お金に困っているときに「貸しましょうか？」と連絡がきたら、安易に飛びつきたくなる理由もわかります。しかし、それは借金地獄の入口です。
激しい取り立てや嫌がらせに悩まされるようになり、心身ともに疲弊するのは目に見えています。利用したら人生詰むと思っておいてもよいでしょう。
以前法律事務所に勤務していた際に、SNSをきっかけに闇金からお金を借りてしまったと相談にきた人がいました。近年、SNSをきっかけとした闇金トラブルが増加しています。魅力的な言葉はあなたを騙す罠かもしれません。SNSを通じたお金の貸し借りは控えたほうがよいでしょう。
借金の返済に困っていることをSNSで発信すると、自分から危険な業者を寄せ付けることがわかったのではないでしょうか？
ただ頑張って借金を返済していることを知ってほしいだけかもしれません。しかし、SNSでの発信はそのあなたの頑張りを褒められるどころか、危険な業者に狙われる可能性を高めるだけです。
SNSは危険だから利用するなというわけではありません。自ら危険に身をさらさないよう借金の返済に困っている旨の投稿は控えようということです。
SNSで発信するなら、弁護士や司法書士に相談したほうが借金問題の早期解決を図れますよ。
借金を借金で返すと、利息が重くのしかかったり、元金の返済まで追いつかなかったりと生活が苦しくなっていきます。
ここで、闇金から借りて借金を返済するのは最大の悪手です。借りたら激しい取り立てや悪質な嫌がらせに、心身ともに疲弊するでしょう。家族や職場の同僚にも危害が及ぶ恐れもあります。
「じゃあどうすればいいの？」と思った人は、まず借金の全体像を把握して返済計画を立ててください。さらに、高金利の企業を優先的に返済すれば、借金も効率よく減らしていけるでしょう。
また、弁護士や司法書士に債務整理を依頼するのも一つの手です。すでに生活が苦しいと困っている人は、一度専門家へ相談してもいいかもしれませんね。
もし闇金から借りている場合は、闇金に強い専門家へ相談することをおすすめします。借金を借金で返すのはやめ、自転車操業から卒業しましょう。
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