大学生で借金があるという事実に、モヤモヤしたことはありませんか？
とはいえ、借金をしてしまった理由は人それぞれでしょうし、そもそもお金を借りること自体悪ではありません。しかし、お金欲しさに闇金を利用すれば、状況は大きく変わります。
もちろん、いい方向に変わることはありませんが…。そのため、そこにもっともらしい理由があったとしても闇金を利用してはいけません。
この記事では、過去働いていた法律事務所で闇金に悩む人々を見てきた私金城が、闇金を利用するとどうなるのかについてわかりやすくお話しします。この記事を読めば、闇金の怖さがひしひしと伝わるはずです。
そして、「もう利用してしまった」という人に向けて対処法もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。闇金なんかで、これからの明るい未来を棒に振ってはいけません！
理由がなんであれ、闇金を利用すればそこで人生終了だと思ってください。少し厳しい言い方になりましたが、それほど危険なんです。
私金城は、これからまだまだ楽しいことが待っている大学生のみなさんに後悔してほしくありません。闇金なんかで楽しいキャンパスライフを失ってはもったいない！
ここで、闇金の危険性をしっかり確認してください。読めば二度と闇金には手を出したくないと思うはずです。
闇金を利用すると、法外な利息により借金地獄に陥ります。闇金は、以下のような魅力的な言葉を並べて私たちを勧誘してきます。（本当に口が上手いので気をつけて…）
そして、実際に利用するのも簡単なので、数万円くらいならいいかと借りたくなる気持ちもわかります。しかし、ここで借りれば闇金の思う壺です。
闇金がよく提示してくる利息、10日で3割（トサン）、10日で5割（トゴ）で借り入れたケースを見てみてください。
| 借入金額 | 1ヶ月の利息（10日3割の場合） | 1ヶ月の利息（10日5割の場合） |
| 5万円 | 約6万円 | 約7万円 |
| 10万円 | 約12万円 | 約24万円 |
| 20万円 | 約24万円 | 約48万円 |
※いずれも10日では返済せず1ヶ月間借り続けた場合
いくら借りても1ヶ月も経てば、元金よりも利息のほうが大きくなります。そのため、毎月利息の支払いに精一杯で元金が一向に減らないといった事態も。元金が減らなければ返済は終わらないので、一生金銭を搾取されることになります。
想像したくもありませんよね。大学生から一生ですよ？
そもそも金融庁が指摘しているように年20％を超える金利は法律違反なんですが、そんなの闇金には関係ありません。勝手に法外な金利を設定して返済を迫ってくるのが彼らの常套手段です。
出資法で定める上限金利は年20％です。これを超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります。借入れの際には、利息が年20％を超えていないかどうか確認してください。
「闇金を利用する＝一生借金の返済が続く」
大学生からのほうが人生は長いんです。私金城は、闇金で人生を棒に振る大学生を見たくありません。いかなるときも闇金の利用はおすすめしませんよ。
法外な利息に苦しむだけではないのが闇金の怖いところ。その影響は家族や親族にまで及びます。たとえば、返済が遅れた、返済したものの足りていないという状況になれば…
闇金利用後、家族や親族が巻き込まれることは珍しくありません。実際、Yahoo!知恵袋にもこのような相談が寄せられています。
たった数万円借りただけで家族崩壊なんて想像できますか？でも、これが現実。なんとか返すので、家族や親族には連絡しないでくださいといっても無駄です。
どうしても家族や親族を守りたいのであれば、速やかに弁護士や司法書士などの専門家を頼ることをおすすめします。専門家に相談すれば、取り立てや嫌がらせが止まる可能性は高く、周囲の人への影響も最小限に抑えられるはずです。
家族や親族に影響が及ぶ前にご相談いただきたい弁護士・司法書士
闇金の怖さがかなりわかってきたと思いますが、まだまだあります。「えっ、まだあるの？」と思った人、だから闇金は利用してはいけないんです。
最近ニュースなどを見ているとよく話題にあがる闇バイト。これ、闇金をきっかけに始めてしまう人がいます。
「闇金→闇バイト→犯罪者」
最悪の流れですよね。
という大学生の気持ちをうまくコントロールして、闇バイトを実行させ、抜け出せないようにするのも闇金の悪行の一つ。実際の事例を見ると、本当にあることなんだと実感できるはずです。
息子が闇バイトに関わったとして逮捕された母親。
逮捕後に、深刻なギャンブル依存症に陥っていたことも分かりました。
逮捕前には消費者金融からの督促も。
もっと早く気づけなかったのか。もっとできることはなかったのか。考え続けています。
この事件は、大学生が高齢者から現金を騙し取ったとして逮捕されました。ごく普通の優しい青年だった彼が闇バイトに至った経緯は以下のとおりです。
闇金の取り立ては、深夜、早朝など時間に関係なく行われますし、暴力や暴言を伴うことも多々あります。
そのため、普通の人が耐え続けるのは難しく、周囲の人にも頼れない状況であれば、高額な報酬が提示されている闇バイトに助けを求めるしかなかったのかもしれません。
とはいえ、闇バイトを実行すれば理由がどうであれ犯罪です。大学生もそうですが、母親の気持ちを考えると胸が締め付けられます。なんとも悲しい事件ですよね。
「闇バイト 報道」「闇バイト 逮捕」などと調べると、きりがないくらい情報が出てくるんですが、やめたくても抜けられなかったという言葉が目立ちます。
これは、犯罪に加担したという事実を弱みとして握られるからです。あなたは犯罪を犯したことをバラすなどと言われて、それでも拒否できますか？中には実家を撮影されて、身動きが取れなくなってしまった人もいます。
このあと、あなたはしっかり断ることができますか？
犯罪に手を染めてからでは遅いです。いかなる理由があっても闇バイトには参加しない、そんな強い気持ちを持っておきましょう。魅力的だなと思ってしまいそうな人は、そもそも近づかないことをおすすめします。
以前私が法律事務所に勤めていたときに、闇金を利用した人が相談に来ました。詳しく話を聞くと、闇バイトに勧誘されていたことも発覚。早急に対応したことで取り立ても止まり、闇バイトに参加することもありませんでしたが、一歩間違えば普通の人がいきなり犯罪者になるところでした。闇金は闇バイトを始めるきっかけにもなります。利用してしまった場合は一人で抱えることなく、すぐに専門家へ相談してみてください。
では、そもそも大学生はなぜ借金をしてしまうのでしょうか？理由にもよりますが、私金城は基本的にはお金を借りたから悪いとは思いません。大学生といえど、お金を借りなければならない状況もあるからです。
ただし、お金を借りることには少しリスクもあります。なので、ここで大学生がお金を借りてしまう理由に加えて、借金のリスクについても確認しておくことをおすすめします。
大学生が借金をしてしまう主な理由は、以下のとおりです。
中でも、ギャンブルにのめり込んでしまった場合は借金の額も大きくなる傾向があります。
また、成人年齢が引き下げられて18歳以上なら大学生でも自分の名義でお金を借りられるようになったことも影響していると考えられます。特に、クレジットカードや一部ローンは、これまでよりも利用のハードルが低くなった印象です。
返済の大変さを理解していない場合は、やや危険かもしれませんね。
大学生の主な借り入れ先は、以下のとおりです。
この記事を読んでいる人の中にも、初めての借り入れはクレジットカードのキャッシングという人もいるはず。いきなり消費者金融を利用するのは心理的なハードルが高いので、まずはキャッシングからというのも納得できますよね。
また、奨学金の制度を利用している人もいるでしょう。こちらは支援制度ですが、借り入れにあたるため、返す必要があると理解しておかなければなりません。
ここで、「親や友人からは借りないの？」と疑問を抱く人もいるかもしれませんが、人によっては消費者金融から借りるよりもハードルが高いのではないでしょうか？
返済状況によっては人間関係に支障をきたす恐れもあるので、身近な人からの借り入れには注意が必要です。
大学生の借金は、以下のようなリスクがあります。
ただし、これはいずれも返済が遅れた場合に発生する可能性があるもの。毎月期日に間に合うように返済を続けていれば、問題ありません。
たとえば、返済計画をきちんと立てたうえで借り入れし、毎月決められた金額返済できるなら「リスクがある、怖い」と過度に心配する必要はないといえます。
大学生が借金をすること自体、悪ではないとお伝えしましたが、ないならないほうがいいですよね。借金があるぞ、嬉しい！という人はほとんどいないはずです。
そこで、大学生が借金にどのように対応すればいいのか、具体的に対処法をお話しします。とくに、すでに借金があるという人は要チェックですよ。
質問です。大学生が借金100万円を返すにはいくら必要でしょうか？
答えは2の100万円以上です。たとえば、以下のような条件で計算すると…
合計返済額は158万9,580円となります。（毎月の返済金額は2万6,494円）
そのため、2の100万円以上が正解です。お金を借りれば一般的には利息の支払いが生じるので、合計で100万円以上返済しなければならなくなります。
「あれ、じゃあ3の200万円以上は？」と思った人、これは借り入れ金額が100万円なら上限金利に違反している恐れがあります。上限金利は年20％と決められているので、もしそれ以上の金利を設定されたとすれば、それは優しくても良い人でも闇金です。
今回、計算には日本貸金業協会の返済シミュレーションを使いました。興味のある人は自分でも一度計算してみてください。ちなみに、上限金利を超えるような計算は最初からできません。
お金を借りたら、利息も含めてそれ以上の金額を返済する必要がありますが、実際どうやってお金を用意すればいいのか。おすすめは、以下の3つです。
いきなり働くことに抵抗がある人は、まず自宅にある不用品の売却を検討しましょう。買取店舗に行けば、即日現金化できます。もし買取店舗で売れないものがあってもフリマアプリを使えば売れる可能性があるので、ものによって使い分けてもいいかもしれませんね。
また、あまり馴染みがないかもしれませんが、質屋の利用も有効です。すぐにお金を用意したい、でも自分のものは手放したくないという場合に向いています。ただし、期日までにお金を返さないと、預けたものは手放さないといけなくなるので注意が必要です。
そして、大学生であれば最もおすすめなのは日払いバイトかもしれません。働いた分だけその日に給料を受け取れます。自分のものを手放すリスクもなく、借金が増えることもありません。タイミーやシェアフルなどで、自分に合う仕事を探してみてはいかがでしょうか？
大学生だとなかなか浮かばないかもしれませんが、債務整理も一つの手です。債務整理は、大きく3種類に分けられます。
| 債務整理の種類 | 特徴 |
| 任意整理 | 債権者と交渉して将来の利息を一部カットしてもらうなどして、借金の総支払額を減らせる可能性がある手続き。 |
| 個人再生 | 裁判所を通して、借金の元本を減らしてもらえる可能性がある手続き。 |
| 自己破産 | 免責が認められれば、借金のすべてが免除される可能性がある手続き。 |
借金のすべてが免除になる可能性があるのは、非常に魅力的ではないでしょうか？ただし、どの手続きを行うのがいいのかは人によって異なるので、専門家に相談したほうがいいと思います。
また、債務整理をした事実は信用情報に記録されるので、その後新規でクレジットカードを発行したり、ローンを組むのが難しくなる恐れがある点には注意が必要です。
ちなみに、就職に影響が出るのでは？と思う人もいるかもしれませんが、債務整理したことを大学や就職先に知られる可能性は低いです。絶対とは言い切れませんが、自分で話さない限り、周囲の人になかなかバレることはありません。
「闇金が怖いのもわかったし、借金の具体的な返済方法もわかったけど、もう闇金を利用してる…」
このような人は、すぐに専門家に相談することをおすすめします。闇金トラブルを自力で解決するのはほぼ不可能です。
暴力や暴言を受けるのも怖いんですが、そもそも口が上手いので自分で交渉しても闇金のいいようにうまく言いくるめられて終わりということがほとんどです。（なので、自力での解決はおすすめできません…）
すでにトラブルに巻き込まれている人は、ここで相談先について詳しく確認し、すぐに行動に移しましょう。
大学生の多くは、SNSを使用していると思います。しかし、SNSでの闇金からの勧誘には注意が必要です。
特に、このような投稿に反応するのはNG。個人融資とうたっていますが、裏に闇金が潜んでいることが多く、危険です。金融庁もわざわざ指摘するほどなので、かなりのトラブルがあると予想できます…。
個人間融資では、個人を装ったヤミ金融業者により違法な高金利での貸付けが行われるほか、個人情報が悪用されるなどして、更なる犯罪被害やトラブルに巻き込まれる危険性があります。
なので、こんな投稿を自らするのは自殺行為です。すぐにでも怪しいアカウントから大量のDMが届くと思います。
自ら「カモです」とアピールするような投稿は控えましょう。余計なトラブルを招くだけです。
大学生が闇金を利用してしまったときに、早期解決を希望するなら弁護士・司法書士への相談がおすすめです。弁護士や司法書士に相談すると、早ければその日に闇金からの取り立てや嫌がらせが止まる可能性があります。
ポイントは、闇金に強い弁護士・司法書士を選ぶことです。法律の専門家といっても得意ジャンルは異なるので、適当に選んで相談すると解決に至らないどころか、そもそも相談も受け付けてもらえないかもしれません。
上記のような特徴を持つ専門家をピックアップしてみましょう。長引かせても厳しい取り立てや悪質な嫌がらせが続くだけなので、なるべく早く闇金に強い弁護士や司法書士に相談してみてください。
弁護士や司法書士以外にも、以下のような相談先があります。メリット、デメリットも併せてチェックしてみてください。
| 相談先 | メリット | デメリット |
| 消費生活センター | ・無料で相談できる ・事業者との間に入って被害回復を図ってくれることがある |
結局闇金に詳しい弁護士や司法書士を紹介されるだけで、その場では解決しないことがある |
| 法テラス | ・無料相談できる（経済的に困っている人） ・弁護士や司法書士費用の立替えサービスを利用できることがある |
・専門家を選べない ・依頼までの手続きが煩雑かつ待ち時間が長い（すぐにトラブルの対応に移れない） |
| 警察 | ・無料で相談できる ・暴力やものを壊されるなどの実害があればすぐにでも動いてくれる可能性がある |
実害がない場合、すぐに対応してもらえないことがある |
大前提として、どの機関への相談も悪いことではありません。ただし、消費生活センターや法テラスへの相談は解決までに時間がかかることがあるので、早期解決を望むなら最初から弁護士や司法書士に直接相談したほうがいいといえます。
また、実害がある場合は並行して警察にも相談しましょう。
昔法律事務所に勤めていた時に、消費生活センターに相談したけど、なかなか問題解決に至らず、すぐにでも解決したいと直接相談に来た人がいました。その人はすぐに対応してもらい、最初からこちらに来ていればよかったと言っていたのを覚えています。消費生活センターへの相談もいいですが、緊急度が高い場合は最初から専門家へ相談することをおすすめします。
大学生で借金があっても落ち着いて対処すれば問題はありません。滞納するといくつかのリスクはありますが、期日を守って返済を続ければ過度な心配は不要です。
しかし、焦って闇金に手を出せば状況は一変します。法外な利息により借金まみれ、そのうえ家族や親族にまで厳しい取り立てが及び、人生は大きく狂わされます。なので、決して闇金は利用しないでください。
また、SNSを使っていると無知につけこんで、うまくお金を借りさせようとする闇金もいるので注意が必要です。もし闇金を利用してしまった場合は、すぐにでも弁護士・司法書士へ相談しましょう。明るい未来を守るためには、専門家を頼ることも重要です。
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